top of page

バイメタル加工

更新日:2024年10月6日

 バイメタル(Bimetal)は、異なる2種類の金属を接合して作られる材料です。これにより、温度変化に対応して特定の形状に変形する特性を持つことになります。


 上記のように、バイメタル は温度変化に伴い、形状が変化する特殊な材料であり、その特質を活かしてトースターや温度計、火災報知器、自動車のシガーライターなどに使用されています。


 この温度変化に伴い形状が変形する理由は、バイメタルは、膨張率の違う2種類の金属を圧延により貼り合わせる(※クラッド)ことで、片方が引っ張られてわん曲する仕組みになっています。


 バイメタル加工(Bimetal Processing)工程を簡単に述べると、以下のようになります。


1.圧延接合:

 異なる金属を圧延して接合します。バイメタル材は、非常に小さい公差を保持できる精密な圧延機で、一定の板厚に圧延されます。


2.洗浄と焼鈍:

 接合後、材料を洗浄し、焼鈍して安定させます。洗浄や拡散焼鈍の工程は最終品質に重要な工程です。


3.仕上げ:

 仕上げの工程では高膨張側か低膨張側を識別できるマーキングを実施し、一定の幅寸法にスリットされ、平らに矯正されます。


4.検査・梱包:

 最後に寸法、平坦性、電気抵抗率、わん曲係数等が検査され、梱包し出荷されます。


※)クラッドとは、異なる金属を圧力や熱を加えて接合する技術です。これにより、単一の金属では得られない特性を持つ複合材料を作り出すことができます。例えば、ステンレスと銅をクラッドすることで、ステンレスの強度や耐食性と銅の導電性を兼ね備えた材料ができます。




Comments


bottom of page