電鋳(電気鋳造)とは
- shigeokumata
- 2024年7月11日
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電鋳(Electroforming)とは「電気鋳造」の略で、電気めっき技術を応用した複製技術のことです。母型(モデル)に対し精密に複製できるため、寸法精度が求められる製品や部品に適しています。
当生産技術コンサルタントも、ダッシュボードの一部の部品のシボ模様の型製作技術として関わった経験があります。
電鋳は、装飾品や、レコードの原盤や医療機器の部品(メッシュ・ノズル等)、噴射ノズルなど、機械加工では難しい細かな製品(部品)の製造で使われている加工技術です。
電鋳は、電解液中の金属イオンを母型の表面へ厚く金属として電析させ、これを母型から剥離して、母型と全く反対面の形状をつくる技術です。
電鋳の最大の特徴としては、母型との誤差が非常に小さく表面凹凸を忠実に再現出来ることです。
その為、機械加工できないものや、加工の困難な複雑な形状のものの表面状態、寸法精度について細部にわたる正確な金属の複製を得る事が出来ます。
また、選定素材によって何度でも使用できる耐久型や1度切りの消耗型などがあります。
●長所
1.母型との誤差が非常に小さい
2.表面状態を正確に再現出来る
3.大きさに制限がない
●短所
1.製作に時間がかかる
2.原型の瑕疵が全て転写される
3.比較的高価
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