昨今、視覚検査の価格が著しく低下し、性能面や使いやすさにおいても導入に対するハードルが低くなってきており、以前、紹介したFP(ポカヨケ)を設置するためにあれこれ検討する時間を考えると、(FPを維持管理する仕組み作りへの対応も含めて)単純に視覚検査を導入する方が得策な場合が多く見受けられる時代が来ています。今回は「視覚検査によるFP(FP by visual inspection)」ということで簡単にコメントしたいと思います。
PFMEA等の活動から検討されてきたFP(ポカヨケ)は特にヒューマンエラー対応として有効な手段でした。
そのFPの対象としては、故障モードとして、異品、欠品、逆組み、工程飛び等々があげられており そのいずれも視覚装置での対応が可能であると予測されます。ただし、FPとして対応するためには、その故障モードの特徴点をどこに置き、どう判定させるかがキーになるということになります。
あるべきFP(ポカヨケ)の姿は、お金をかけずに対応する仕組みづくりが重要であり、作業工数に影響せず、つまり作業を阻害しないやり方が優れたFPであり、又、いつか使われなくなるようなことでは意味がなく、それを維持管理する仕組み作りも大切となります。
視覚検査は一般的に流出防止側のFPに採用されがちですが、発生防止側への採用も考慮すべきと考えます。(作られたものは廃却対象になるため)
異品、欠品、逆組みいずれも発生防止側への活用可能と考えられます。
(従来FPでは比較的困難とされてきた ねじやばねの異品についても検出可能)
このように、PFMEAからの対策項目(Action Item)の実践として、視覚検査を有効な手段となりうるFP(ポカヨケ)として、現場に活用できるように根付かせることが、コンサルティング対象となります。
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