TPXについて
- shigeokumata
- 2月10日
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TPX®(ポリメチルペンテン;Polymethylpentene)は、三井化学株式会社が開発した高機能ポリオレフィン樹脂です。この素材は透明で耐熱性に優れ、熱可塑性樹脂の中でも最も軽いオレフィン系の結晶性樹脂に分類されます。
主な特性としては以下のようなものがあります:
①耐熱性: 融点は220~240℃で、高温でも溶けないため電子レンジでの調理や再加熱に適しています。
②透明性: Haze値(※)が5%未満で、非常に透明です。光線透過率はアクリルと同等、またはそれ以上で、加工条件や製品の厚みによっても光透過率が変化しません。
③離型性: 表面張力が低く、他の材料からの剥離がしやすいです。PTFEに近い離型性となっているため、汚れのつきにくさ、落ちやすさにも優れています
④軽量・低密度: 熱可塑性樹脂の中では最も密度が低く、約833kg/m³と非常に軽いです。
⑤ガス透過性: 水蒸気や酸素、窒素などのガスを透過しやすいです。
⑥耐薬品性:溶剤に強く、耐スチーム性も優れています。
これらの特性を活かし、食品包装材(食品ラップなど)、産業資材、医療機器、アパレル製品、電子部品、化粧品容器、実験器具など、多岐にわたる用途で使用されています。
※Haze値:HAZE(ヘーズ)は、透明物質の曇り度合いや光の拡散度合いを表す指標で、DIF/T.T × 100 で計算されます。数値が低いほど透明度が高く、曇りが見えにくくなります。一般的には、正面から見たときはHAZE(ヘーズ)が目立たず、斜めから見たときはHAZE(ヘーズ)が目立ちやすくなります。

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